固形電池を研究開発するベンチャーであるQuantumScapeについて下記4つのように調べてみた。
目次
1-再生可能エネルギーを取り扱う良いメディアサイトであるGreenTechMediaが固形電池を研究開発するQuantumScapeについて良い英文記事を書いていたので翻訳してみた。
2-QuantumScapeの創業者でCEOのJagdeep Singhを調べてみた。
3-QuantumScapeを創立する前にQuantumScapeのCEOのJagdeep Singhが創立したLightera and Infineraについて調べてみた。
4-QuantumScapeと同じく将来有望なユニコーン企業と評されたTheranosについて調べてみた。
1-再生可能エネルギーを取り扱う良いメディアサイトであるGreenTechMediaが固形電池を研究開発するQuantumScapeについて良い英文記事を書いていたので翻訳してみた。
再生可能エネルギーを取り扱う良いメディアサイトであるGreenTechMediaが固形電池を研究開発するQuantumScapeについて良い英文記事を書いていたので翻訳してみた。
英文記事については下記のGreenTechMediaのURLを参照。
https://www.greentechmedia.com/articles/read/wv-quantumscape-investment
記事題=次世代電池を研究開発している将来有望なユニコーン企業であるQuantumScapeにフォルクスワーゲンが約1億円を出資。
固形状態のリチウム金属電池を実用化できるだろうか?。再充電可能で商業的に利用可能なリチウム金属電池をたくさんの世代の研究者達が作ろうとして失敗してきた。(have tried and failedは現在完了形継続用法)。QuantumScapeは2010年にスタンフォード大学のスピンオフとして設立され最初はARPA-E(=米国エネルギー高等研究計画局)によって「全体電気電池(恐らく電池全体が電池機能のもの)」のために出資された。「全体電気電池」という疑わしい考えはもっと伝統的な固形金属のリチウム金属研究のためにすぐに捨てられた。(最初にARPA-Eが計画した全体電気電池よりもリチウム金属を使った固形電池の方が早く実現化しそうという意味)。電池オタクのために解説すると「固形状態」は「リチウム金属電極」では代名詞のような夢のようなものだ、Dosima ResearchのDavid Snydackerという電池専門家によると。(固形電池は夢のようなものという意味)。PitchBook Dataによると最近のベンチャー出資状況の中でQuantumScapeが10億ドル以上の評価を獲得して以来シリコンバレーの出版社のいくつかはQuantumScapeを『ユニコーン企業(=「創業10年以内」「評価額10億ドル=約1100億円以上」「未上場」「テクノロジー企業」)』に分類。これはまだ開発段階で重要な収益をあげていない会社としてはトップの評価。Theranosが一時90億ドルの評価を得ていたが。固形電池を研究開発しているQuantumScapeに出資した他のベンチャーキャピタルにはKleiner PerkinsやPrelude Venturesや Lightspeed Venture PartnersやCapricorn Investment GroupやKhosla Venturesがいる。(これらのベンチャーキャピタルが個別にどこに出資しているかを調べると面白そう)。QuantumScape CEOのJagdeep Singhが光ネットを研究開発していたLightera and Infinera社を創業した重要な証拠を光ネットオタクは握り仲間内で共有している。Capricorn Investment GroupのファンドマネージャーであるDipender SalujaはQuantumScapeの役員である。フォルクスワーゲン研究所所長Axel Heinrichも同様に役員である。First Solar社の先代社長であるBruce SohnはかつてQuantumScape社の社長を勤めた。
章題=リチウム金属電極と固形バッテリーについて。
QuantumScapeは固形バッテリーについてだけ考えている企業ではない。イオン金属(リチウム金属はイオン金属の一種)を含むこの技術でのベンチャー企業は他にジェネラルモーター社(=GM社=米国自動車メーカー)が投資家であるSolid Energy社やPrieto Battery社がある。(Solid Energy社やPrieto Battery社は共に公式サイトあり)。サイクロン掃除機でお馴染みのダイソン社が買収したSakti3社は固形バッテリーについて研究。ドイツ自動車部品メーカーであるBosch社が買収したSeeo社はポリマー電解質について研究。(ポリマー電解質とは今の電池の電解質は液体であるがその電解質をポリマー化=フィルム化して固体にすること)。(Sakti3社とSeeo社は共に公式サイトあり)。日本自動車メーカーであるトヨタは固形バッテリーについて重要なトヨタお得意のカイゼンを続けている。バッテリー専門家のSnydackerは次のように言い加えた。「1970年代に石油企業のエクソンモービル社が発明した充電時間がとても短いリチウムバッテリーにリチウム電極は戻す。(次世代のリチウム電極は充電時間をとても短くするという意味)。エクソンモービル社のバッテリーが発明されて以来40数年、再充電可能で商業的に利用可能なリチウム金属バッテリーをたくさんの世代のバッテリー研究者達が作ろうとして失敗してきた。リチウム金属についての主な挑戦は今までに知られているほとんど全ての金属についてリチウム金属は強くしばしば暴力的な化学反応を経験するというその特性である。約99.9%の金属はリチウム金属と接触すると化学反応を経験する。これらの化学反応は金属表面に(腐食作用に抵抗する酸化被膜である)不動態を作らずに連続的に起きる。稀な場合ではリチウム金属の化学反応は不動態を作り『エネルギー的に安定した』ものがリチウム金属の上を覆う。ほんの0.1%だけの金属がリチウム金属と接触しても熱力学的に安定している。これらの金属がリチウム金属の表面を守ったり長く使えるバッテリーを簡単に運用するのに使われうる」。
章題=電気自動車での優位を求めて自動車メーカーの巨人達は争っている。
フォルクスワーゲンは2012年からQuantumScapeと仕事を始めて、「電気自動車で使われるような電力」で電池セルのサンプルをテストしたかったとフォルクスワーゲンはQuantumScapeに要求している。(フォルクスワーゲンとQuantumScapeとの共同研究はまだテスト段階で実用段階ではないという意味)。フォルクスワーゲンとQuantumScapeは8年以上に渡って開発と重要な投資をしてきたが固形バッテリーの完成品を目指して2025年に向けた次の7年へいまだに手を取り合っていくだろう。(この記事の執筆は2018年)。QuantumScapeの電池式伝送機構の2025年の目標が達成されればある電池技術を工業的な完成品に持っていくような技術的に深くしかも実行可能な挑戦の詳細が明らかにされるだろう。フォルクスワーゲンによると「もしも固形バッテリーが実用化されたらe-golfというフォルクスワーゲンの車種の走行可能距離を現在の300キロメートルと比較して約750キロメートルに増やすだろう。(wouldは仮定法で固形バッテリーはまだ実用化されていないがもしも実用化されたらという意味)。この固形電池技術は現在のリチウムイオン(液体)電池を上回るかなりの優位を持っている:それは電気充填密度がより高く、安全性が強化され、充電性能はより良く速く、とりわけ一番いいのは電池搭載場所を大幅に減らせることだ」。より凄いエネルギー密度は固形リチウム金属電池の最も重要な長所だと電池専門家のSnydackerは言った。(これからの電池にとって一番大事なのはエネルギー充填密度である)。「エネルギー充填密度は2つの理由で電池にとって計測基準の鍵のままになるだろう。1つ目の理由は電池パックが固定された電気自動車にとってエネルギー充填密度がより高い電池は車の航続距離を伸ばす。2つ目の理由はある程度の航続可能距離が求められる電気自動車にとってエネルギー充填密度がより高い電池は電池パックをより小さくより安くできる。(どちらの理由も電池エネルギー充填密度と電気自動車の航続可能距離について話しているので電池エネルギー充填密度と電気自動車の航続可能距離は切っても切れない関係)。エネルギー充填密度が高い新しい外国の化学的手法は最初はコストがかかるかもしれないが長く運用するうちに製造工程が熟成されて電池の製造コストは電池素材の金属の値段に近づく。(QuantumScapeはリチウム固形電池を米国外の技術で実現しようとしているかもなので後で調べる)。重さを節約して電池を作るということは言い換えれば電池素材金属を節約するということだ。(科学技術を確立するまでは莫大な費用がかかるが確立してしまえばかなり安く利用できる)」。
章題=ベンチャーキャピタルの興味に企業投資家は追いついていない。(直訳は「企業投資家はベンチャーキャピタルの興味の不足を作り上げている」。この章を読んで文脈を考えた最終翻訳は「ベンチャーキャピタルの興味に企業投資家は追いついていない」)。
再生可能エネルギーメディアサイトである今翻訳中のGreenTechMediaの編集者で送電研究担当であるBen Kellisonは最近こう書いた。「戦略的な投資家はここ約18ヶ月に渡って送電ベンチャーキャピタルに投資を続けている、投資総金額を減らすがもっと意味深い投資になるように」。(have takenは現在完了形継続用法)。(発電量を増やしたり電池容量を増やす等の)送電のカサを増やす投資が電力電池技術のいまだ主流だ。じゃあなぜ最も伝統的なベンチャーキャピタル投資家にとって電池技術は地雷原のように見えるのだろうか?。(最も伝統的なは新技術に最も疎いという意味)。ベンチャーキャピタル投資家であるLux CapitalのパートナーであるShahin Farshchiは新しい電池技術に投資することとベンチャーキャピタルが相性が悪いことについて話した。(Shahinは中東に多い男性の名前)。熱力学の厳しい現実に直面すると電池ベンチャーは「着実な収穫」を作るために時間とお金の面で莫大な努力をしないといけない、これは「次の実験材料で一桁%の収穫を得る」としばしば見かけるが固形電池の研究開発においては無理だ。(先述した通り固形電池の最有望な素材はリチウム金属だがリチウム金属は他の金属試料の99.9%と激しく化学反応するので固形電池の研究開発において毎金属試料ごとに1桁%の収穫を得るのは無理。ほとんどの金属試料は空振り)。着実な収穫ではなく既存市場をぶっ壊すような工業的な改善を探すようにベンチャー達は求められている。しかしFarshchiは「ベンチャーキャピタルは特殊な場合のゲーム」であることを認知しているので、FarshchiはQuantumScapeのチャンスに投資をやめないだろう。(ベンチャーキャピタルLux CapitalのパートナーであるFarshchiはベンチャーは確実な収穫ではなく既存市場をぶっ壊すような大発見をすることを求められていることを認知しているのでFarshchiはQuantumScapeが大発見することに期待して投資をやめないだろうという意味)。(Farshchi would not dismissのwouldは仮定法で「FarshchiはQuantumScapeへの投資をやめられたとしてもやめないだろう」という意味でQuantumScapeが大発見する可能性が高いとFarshchiは思っているいう意味が含まれている)。
2-QuantumScapeの創業者でCEOのJagdeep Singhを調べてみた。
名前と民族はインド系。インド工科大学デリー校で電気工学において技術学位と技術修士。(インド工科大学は理数系大学で世界最高峰)。スウェーデン王立工科大学で哲学博士と工業環境学エンジニアリングに関する免許を取得。英国のノッティンンガムトレント大学で研究員として働き英国の研究機関であるCIE-MAPの一員だった。(CIE-MAPは英国のノッティンンガムトレント大学とリーズ大学とバース大学とウェールズ国のカーディフ大学の合同研究機関で工業エネルギー削減と金属素材と製造業について研究)。
3-QuantumScapeを創立する前にQuantumScapeのCEOのJagdeep Singhが創立したLightera and Infinera社について調べてみた。
現在社名はInfinera社。市場はNASDAQ。ストックシンボルはIFNF。業務は光通信伝送装置を製造供給。主要3分野は大陸間長距離光通信とメトロ都市間光通信とクラウドデータセンター相互接続光通信。本社はカリフォルニア州。従業員数は全世界に約二千人。時価総額は2019年1月現在で約7.3億ドル=約800億円。2017年通期決算において売上は約7.4億ドルで営業利益は約-1.8億ドル。2016年から2018年にかけて営業赤字は3期連続の見通し。(同業他社と比較してInfinera社が昔は良く今はなぜ駄目かを後で分析してみる)。
4-QuantumScape社と同じく将来有望なユニコーン企業と評されたTheranosについて調べてみた。
Theranosは米国女子大生が中退して少量の血液で200種類以上の血液検査を迅速安価に出来るふれ込みで2003年に設立した医療ベンチャー。2014年6月時価総額9000億円。しかし、2015年ウォール・ストリート・ジャーナルがTheranosの血液検査の信憑性に疑問を投げかける記事を掲載。また、Theranosの年商は1億ドル(約110億円)に達していないことがフォーブスの調査で明らかに。この後、Theranosは事業を縮小し解散。創業者女性は恋人とともに詐欺罪で起訴。